前立腺癌になってしまった

生まれつき二分脊椎で15歳の時に左足変形の矯正手術、20歳頃より自己導尿開始し現在に至る。25歳から十二指腸潰瘍になり、完治したのが48歳の時。その後、2017年に前立腺癌になってしまった男のブログ。

カテゴリ: 前立腺癌


前回の投稿からだいぶ時間を空けてしまいました。今後ここでも書きたいと思いますが、まあ体調面でいろいろ起こってしまいました。

さて前回は、骨シンチとCTを取るところまででした。骨シンチが1月11日、その結果を受けての診察が結局1月24日でした。

その間、治療法の検討以外にもいろいろ思いが巡りました。とにかく癌一色です。
もし、癌が転移していたら治療法が限られてくるし、余命も長くない可能性が高い。そうなったら、人生謳歌したいし、会社を退職しなきゃなぁ、でも死んだら住宅ローンもチャラか、金融資産の棚卸をやって家族は取り合えず大丈夫だよな、癌になったら支払いがチャラになる住宅ローンの保険に入っておけばよかったなぁ、とかとか。

1月24日、緊張しながら診察室に入って、挨拶もそこそこに、結果を聞きます。

CTで前立腺の近くのリンパ節などに転移がないかを見て、骨シンチで全身の骨に転移がないのを見ます。なので、CTが大丈夫なら基本骨シンチも大丈夫なはずです。(詳しい方、違っていたら教えてください。)

緊張の中、結果は………… CTも骨シンチも問題なし、でした!
転移以外にも色々分かるんですね.....

CT

骨シンチ


夫婦でほっとするのもつかの間、先生からは、治療法の説明が始まりました。


前回は、衝撃の前立腺癌発覚!まででした。
PSA 7.7でグリソンスコア9の最低でもT2Cの癌。 

前回、骨シンチは別病院のため、2週間先と書きましたが、CTはその日に撮ってくれました。

その日はどうやって帰宅したか全く覚えていないし、家内にもどうやって伝えたのかも覚えていないし(多分電話で)、とにかくどうしよう?どんな治療すれば良いの?転移してたら......でした。

治療法とどの病院(=先生)にお願いするか、を早急に決めねばなりませんでした。
転移が無い前提で検討するしかありません。転移があったら基本ホルモン治療で選択肢がほとんどなくなります。

・この時に治療法に関して、最も参考にしたのはこの資料です。2016年までの米国のデータですが、良く纏まっていて、とても参考になりました。

https://www.nmp.co.jp/seed/pcrsg/pdf/pcrsg.pdf

・どういう訳か治療成績に関するデータは日本のものが全くなく、有ったとしても男気(女気)ある病院が自分のところのデータを公開している場合だけです。
で、自分の病院の成績を公開してくれている、小線源で有名な岡本先生がいらっしゃる滋賀医科大学のデータです。

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqdbpc/brachytherapy3.html

・それぞれの治療法について詳しく解説してくれている、大船中央病院の放射線科の解説ページです。分かりやすく、とても参考になりました。この病院は、乳癌の治療に関して昔から有名な病院だった記憶があります。残念ながら、治療成績については記載がありません。

https://www.ofunachuohp.net/rt/treatment/prostate-cancer.html

・主催の武内氏のご尽力でここまでの活動になったと思うと頭が下がりますし、前立腺癌になった身としては感謝しかありません。言わずもがなの腺友ネットです。このサイトの「前立腺がんガイドブック」とお奨めサイトにある、前立腺癌 MEMOの中にある、「GS9~10」高リスク前立腺がんのベスト治療法は?は大きな判断のポイントになりました。

http://pros-can.net/index.html

まあ、ほぼ治療法は決まった様なものなのですが、どの先生、病院で治療していただくか、悩みは続きます。

次回に続きます。






前回は、針生検を受けるまででした。

生検のための入院も年末でしたので、年末に休みを取るという感じで会社にも特に何も言いませんでした。特に出血とか導尿がしにくくなるとかもなく、問題なく退院しました。
ただ、結果が年明けの1月5日という事でしたので、不安を抱えながらの年の瀬、年越しでした。

さて、1月5日に病院に行き、先生との会話。一通り新年のご挨拶など済ませてから、

先生:「生検の後、出血などありませんか?」
私:「全く問題ありません。大丈夫です。」
先生:「それは良かった。ですが、癌が出ちゃいました。」
私:「えっ?」
 
という感じでした。まさかまさか。頭真っ白。で、どんな癌だと言われたかというと、まだ転移があるかどうかリンパ節への浸潤があるかも生検からは分からないので、

TMN分類: 最低でもT2C
グリーソンスコア: 9

でした。グリーソンスコア9ですよ、9。これにはまいりました。しかも12箇所のうち、5箇所から癌が見つかるなんて。
さらにはリスク分類で言うと、高リスク前立腺癌


DSC_0097

先生が手書きで書いてくれている真ん中の1から12までの数字を囲んだ楕円を見てください。
その中心に尿道があると思ってください。私の場合、尿道を中心に癌が発生しています。

で、次は治療に入る前に、転移があるか見る必要があって、CTと骨シンチの検査の予約をしました。
骨シンチは、この病院ではできなくて、2週間先になってしまったのですが、先生は普通な感じで、癌なのだからもっと早くやら無くて大丈夫なの?悪性度高い癌なんだよね?そもそも検査の結果が23日に分かってたんだから(画像の日付見てください)、もっと早く教えてくれても良いんじゃね?とか、とにかく早くしないとヤバイやばいヤバイ、しかその時は思いませんでした。

次回に続きます。


前回は、生検を受けるのを決めるまででした。

順当に行けば、今診てもらっている大きな病院で生検をしてもらうのが筋というか楽なのですが、ハタと悩みました。

前立腺癌の生検ももちろんですが、組織を取って確定診断するんですが、組織の取り方に2種類あります。

  • 直腸から針を刺入する方法
  • 会陰部(肛門と陰嚢の間の皮膚)から針を刺入する方法
 診てもらっている先生曰く、直腸から昔はやっていたんだけど、菌の問題だったり、一回出血が止まらなくなってしまった患者さんがいて、それ以来会陰部から生検しかやっていない、との事でした。

直腸からの場合、腸の中を空にする(便を全て出す)必要があり、二分脊椎の影響で、肛門の締りが弱く、浣腸の液を我慢できないため、直腸からの生検はいろいろ嫌だな、と思っていたところでした。
渡りに船、という事で、生検をお願いすることにしました。
ただし、針(直腸)は肛門から入れませんが、エコーカメラを入れる事になります。

事前検査として、心電図取ったり、普通は部分麻酔で行うのですが、二分脊椎の影響で全身麻酔でお願いすることにしましたので、肺機能の検査と行いました。

実際の生検は、入院して3日間でした。2017年12月20日~22日です。
入院の際に説明を受けた書類の画像をアップしておきます。個人情報、病院名など消してあります。

この時もまだ「自分は癌ではない」と思っていました。
なぜならば、2017年8月時のPSA 8.6に対して、10月末時点で、7.70と下がっていたためです。癌であればPSAは下がらない、と信じていました。


生検説明文書


検査計画書

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またまただいぶ間が空きましたが、IT関係の仕事していますが、何十年かぶりに大きなトラブルが起こってしまい、その対応でバタバタしていました。

前回は、MRIを取って、「前立腺の尖部で左葉の辺緑域から右葉辺緑域に伸びる早期濃染像を認める。拡散低下とT2強調画像での低信号も認められ、前立腺癌と考える。両側腸骨動脈リンパ節や鼠径部に小さなリンパ節を認める。反応性と思われるが、腸骨リンパ節に関しては転移を否定出来ず。」というほぼ癌確定のコメントを貰っても、まだ違うとその頃は思っていて、生検するかしないかのセカンドオピニオンを求め歩きました。

前回で紹介した、生検=癌を体内にばら撒く、という先生にももちろん診てもらいました。
最初にMRIの結果のコピーを渡して見てもらいましたが、先生曰く、「MRIなどあてにならない」でした。一蹴でしたね。
先生の診断方法は、エコーで膀胱の上から前立腺を見るのと、直接触診されることで前立腺癌の特定をされます。で、早速エコーで見た貰ったところ、
「前立腺が見えない」との事。長年の自己導尿で膀胱が肥厚していることと、尿が汚れていること(薬を飲めば一瞬綺麗になるのですが、直ぐにまた汚れだします)の様です。触診でも「うーん、癌じゃないと思うけど」でした。
それならばと、今度は、膀胱鏡で診てもらう事にしました。今まで二分脊椎という事もあり、腰椎麻酔は全ての先生が様々な検査の際に避けてきていたのですが、この先生は、腰椎麻酔で、と譲って貰えず、初のチャレンジでしたが、お願いしました。終わってみればなんて事は無かったのですが、いや~~、注射の針を腰椎に刺されたときは、ちょっと覚悟しましたね。今までどの先生も二分脊椎というと、全身麻酔か安定剤の注射で眠らされてから検査をしていましたから。
で、結局、膀胱鏡は尿道が細くなってしまっていて、入らず、血だらけになっただけで何も分らず抗生剤だけ貰って帰りました。さすがにこれにはかみさんも激怒し、「血だらけにしたまま帰宅させられるなんて、とんでもない」と言われてしまいました。今思えば当然ですね。何事もなくよく済んだものです。まあ、通常に前立腺がエコーで見える方が殆どだと思いますので、参考までに先生に診てもらうのもありだと思います。

結局、この先生のやり方では私の場合、判断できない(触診だけの判断になる)になってしまうので、生検しかないか、と覚悟を決めました。

次回に続きます。

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